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No.63

Q.歩度測定もできない状態です。 これは修復することは可能なのでしょうか。

自動巻きを注油、組立後に歩度計測を行ったところ、日差が-160秒/日と大きく遅れ振角も約180度、ビートエラー約4msとなってしまいました。 テンプを組み立てる時に、テンプを残して受けが下にズレてしまったことがありましたので、それが原因なのでしょうか。 そして歩度調整をしようと、テンプの微調整ネジをドライバーで触ったところ滑ってテンプに当たってしまい、その後は動きがとても不規則になってしまい、歩度測定もできない状態です。 これは修復することは可能なのでしょうか。
A.
自動巻きNH36の注意点としては、ST36と比べてヒゲゼンマイが柔らかいです。振動数やテンワの直径などいろいろな要素が関係しているのでどちらがいいとかいう問題ではなく、ヒゲゼンマイが非常に繊細だというのを気にしながら作業するしかなさそうです。
一般に流通している時計のヒゲゼンマイの感触に近いのはNH36の方ですが、柔らかいゆえに今回のようにヒゲゼンマイが変形してしまう恐れがあります。軽度な曲がりであればピンセットでヒゲゼンマイを触って修正するのは可能ですが非常に難しく、習得するのに数年かかるくらい難しいです。残念ですが今回はスペアのムーブメントからテンプ受ごと移植するのが一番良いと思います。