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時計修理を通信教育で学べるところは存在する?学んだ先までを徹底解説

時計修理をしている様子

「通信教育で時計修理って学べるの?」
「そもそも学べる場所ってある?」

と思い、この記事を開いたあなた、こんにちは。
時計修理歴約30年、600人以上に技術を伝えてきた藤本です。

結論からお伝えすると、通信教育で時計修理を学べるのは現状、オンラインウォッチアカデミーのみで時計修理技能検定の取得までサポートしています。

ですが、資格を取得する手段はユーキャン以外にも存在するので異なる観点からもご紹介していきますね。

本記事では、時計修理技能士として現場経験のある立場から、

・通信教育でどこまで時計修理を学べるのか

・学ぶのにどれだけお金がかかるのか

・学校との比較

・学んだ方の事例紹介

など徹底的に解説します。この記事を読めば、通信教育で時計修理を学ぶまで、そして学んだ後の未来までを知ることができます。

時計修理を通信教育で学ぶことは可能

通信学習をしている様子

現在、インターネット上には時計修理に関する情報が数多く発信されており、YouTubeなどの動画を通して学ぶ方も増えています。

ただし、それらの多くは特定の作業や一部の工程に限った解説であり、時計修理技能検定を見据えた形で、

・基礎構造の理解

・正しい分解・組立て手順

・注油や調整の考え方

・ムーブメントごとの違い

までを体系的に学べる環境は、現状存在していません。

そのため、通信教育という形で時計修理を基礎から実技まで学べる環境は非常に限られており、現状ではオンラインウォッチアカデミーが該当します。

オンラインウォッチアカデミー(現状、唯一の選択肢)

2021年12月から募集を開始したオンライン、通信教育で時計修理技術を学べる唯一の選択肢です。

現在、会員数は130名を超え、海外展開も行っています。

特徴としては、時計修理を学ぶだけでなく、オフラインのイベントやテクニカルガイドがない時計修理を収録した動画など、実際の学校のように様々な視点から学習することができます。

また、受講生同士が情報交換できる掲示板やコミュニティも用意されており、自作工具に関する情報共有や試験対策に関する相談など、実務や資格取得を見据えたやり取りが日常的に行われています。

時計修理で学べる範囲とは?

時計修理についてまだ詳しくない方のために説明すると、時計の種類を大別すると手巻き、自動巻き、クォーツ、それぞれ動力や仕組みが異なります。

もちろん、手巻きムーブメントも様々あるのですが、オンラインウォッチアカデミーではシンプルで学びやすい機種を課題時計として使用しています。

一年目はこのように壊れていない新しい時計が課題時計となっていて、反復練習で手順を体に染み込ませることで自然と作業が進むことを目標にしています。

結果的に作業を覚えるとその他の機種を作業する際に技術を応用することも可能です。

手巻きのオーバーホール(全18回)

手巻きカリキュラム

実際に分解から洗浄を行うだけでなく、準備から収録しています。なので、最初どこから手をつけていいのか、そもそもどの工具を使用すればいいのかが明確になり、学習がしやすいです。

また、この手巻き時計はこの後に紹介する自動巻きやクォーツに比べて比較的大きめな作りになっているため、カリキュラムを進めるのであればまずは手巻き時計で充分に慣らしていき、工具などの扱いを学習してくださいね。

自動巻きのオーバーホール(全21回)

自動巻きカリキュラム

手巻き時計の分解から洗浄ができるようになったら自動巻き時計に挑戦してみましょう。

課題時計で選んだ自動巻き時計は手巻き時計よりも小さいため、工具や部品の扱いなど、慎重な作業が求められます。

また、使用する機種はNH36と呼ばれていて、セイコー現行ムーブメントのルーツともいうべき存在。現在は変わってしまいましたが、以前は技能検定1級で使用されていたものとほぼ同様のムーブメントです。

クォーツのオーバーホール(全17回)

クォーツカリキュラム

クォーツは時計修理技能検定を受ける上で切っても切り離せない内容。

ムーブメントはセイコーの普及品である7N43を使用し、技能検定の1~3級対策に役に立つ内容となっています。

こちらも手巻き時計、自動巻き、同様に座学がありつつ、分解から組み立て、ブレス調整まで行えるようにカリキュラムを組んでいます。

時計座学

私がこれまで約30年近く携わった時計修理に関する理論や知識を共有したいという思いから、収録に臨んだのが実技アドバイスと時計について知るという内容です。

また専門学校のヒコ・みづのジュエリーカレッジにて10年間、学生に教えてきた経験も生かして、時計の座学は必ず学んでいただきたい内容でした。

そのため、外部の講師をお呼びし、時計についての歴史などを収録した動画も収録しています。

このように修理技術だけではなく、時計の知識全般を学ぶことができるのもオンラインウォッチアカデミーのメリットと言えます。

時計修理技能検定対策

3級

時計修理技能検定3級対策

2級

時計修理技能検定2級対策

1級

時計修理技能検定1級対策

1級から3級までの内容を網羅した内容です。また、オンラインウォッチアカデミーならではと思っている点として検定の内容が変更になった場合、動画も新たに更新

そのため、きめ細かい最新の時計修理技能検定の資格対策を行うことが可能になります。

現在、YouTubeやその他ブログでも公開されていない「生きた情報」をオンラインで学ぶことができるのはオンラインウォッチアカデミーならではの取り組みです。

入会費用と工具の費用について

どこまで学べるのか、実際に学んだら自分はどうなれるのかをぼんやりイメージできたと思います。

ですが、入会の費用や工具の費用について心配な点も出てきますよね。ここでは入会金から後から揃えても構わないものまでを解説していきます。

入会金とレッスン費用は計29万8,000円

入会金と1年目のレッスン費は合わせて税込29万8,000円となっており、クレジットカード、銀行振込の一括払いです。もしくは、一括決済後、ご自身のクレジットカード会社にお問い合わせいただいた上で分割していただく「事後分割」をご利用くださいませ。

視聴期間は入金から1年間となっており、その後もサブスクリプションで月額1,500円で継続して視聴することが可能です。

月額コースに関してはこちらをご覧ください。

工具・練習用ムーブメントの追加費用

工具をまだ持っていない方に関しては提携店である三宝様(https://sanpou.base.shop/)にてご用意していただいている工具セットをオススメしております。

スタートアップ工具セット、スタンダード工具セットの2種類をご用意し、それぞれ約8万円と約19万円

価格の差としては生産国の違いのみで、内容自体はどちらも29個の工具がパッケージングされております。

そして、練習用時計3種類、ムーブメント3種類のセットも購入するとなると別途約7万円がかかってきます。

そのため、入会金や工具、全てを合わせると44万8,000円が合計金額になります。オンラインウォッチアカデミーではそれ以外の費用はかかりません。

また、工具の在庫状況などの詳細は三宝様に直接お問い合わせくださいませ。

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後から揃えても良いものリスト

プランB

例えば必ずしも勉強を始める段階では必要ないけれど、ゆくゆくは欲しい工具に以下のような内容があります。

・機械式時計の歩度計(タイムグラファー)
・デジタルテスター(クォーツ用)
・こじ開け(裏ブタ開け用)
・各種キズミ・ピンセット(用途別)
・真鍮ハンマー
・バンド万力
・ピン押し
・バネ棒外し

などです。

通信教育と実際の学校との比較

通信教育と学校に通うのでは、通う期間もそうですが技術の習得に関しても違いがあります。

全日制の学校に通う場合は、腕時計もそうですがクロックを一年目に学ぶケースもあります。他には金属加工やブランド研究、デザインの基礎を学ぶ時間など多岐に渡ります。

ですので、自分がどのジャンルついて学びたいのか事前によく考えてから出願することをお勧めします。

ここでは主に費用の面での比較を行っていきます。

専門学校との比較

全日制の学校と1年間の学習費用、工具などをざっくりと計算すると下記の通りです。

ヒコ・みづのジュエリーカレッジのウォッチメーカーマスターコース(全日制)の費用を参考例として取り上げています。(2025年12月現在)

週4~5日で時計修理に取り組むコースです。

引用元はこちら
https://www.hikohiko.jp/quickcode/hiko/themes/tokyo/pdf/2026_tokyo_03.pdf

前期
入学金:200,000円
授業料:399,400円
実習費:150,000円
施設費:200,000円
合計:949,400円

後期
授業料:399,400円
実習費:150,000円
合計:549,400円

年合計
1,498,800円

ヒコ・みづのジュエリーカレッジで学ぶ場合、「2年次以降の学費は、1年次年合計(入学金含む)と同額になります。」との記載があります。

また、工具、材料費・他、その他 学納金として、前期487,920円、後期237,410円がかかってきます。そのため、合計725,330円

授業料、工具代含めると1年間で合計2,224,130円がかかってくる計算です。表にまとめて比較してみます。

 授業料工具類合計
全日制1,498,800円725,330円2,224,130円
オンラインウォッチアカデミー298,000円150,000円448,000円

習得する技術や作業自体も異なるため一概には言えませんが、価格のみの比較だと約4倍ほどの差があります。

ですがもちろん、実際に学校に通うほうが最短で時計修理技術を身につけることができます。

また、どの技術を習得したいのか?という点も学ぶ場所を選ぶ段階で重要な指標になります。

夜間学校との比較

次にヒコ・みづのジュエリーカレッジのキャリアスクールウォッチメーカーコース(夜間)と比較していきます。週2の各2時間、時計修理に取り組むコースです。

引用元はこちら
https://www.watch-hiko.jp/career_college/

前期
入学金:36,000円
授業料:141,000円
施設費:38,000円
合計:215,000円

後期
授業料:141,000円
合計:141,000円

年合計
356,000円

工具に関しては下記の記載がありました。

引用:教材費(工具含む)は、 年間140,000円程度 (前期分110,000円程度、後期分30,000円程度)

こちらも表にまとめて比較していきます。

 授業料工具類合計
キャリアスクール356,000円140,000円496,000円
オンラインウォッチアカデミー298,000円150,000円448,000円

キャリアスクールはムーブメントを購入する必要がなく、授業も週に計4時間のため、比較的通いやすい価格となっています。

オンラインウォッチアカデミーと比較しても価格の違いはほぼなく、実際に通って作業のディテールを知りたい、通学という強制力を活かして時計修理技術を身につけたい、という方におすすめです。

また、オンラインウォッチアカデミーは好きな場所、好きな時間にいつでも学習できるというメリットがあるため、自分に合ったコースを選択し、技術を身につけてください。

実際に時計修理を学んだ人の技術の活用方法

時計修理をしている様子

通信教育、オンラインで学ぶことでどのような変化があったのかをここではご紹介します。

今回、ご紹介する方以外にもオンライウォッチアカデミーの会員さんで実績を残している方は数多くいらっしゃいます。

なので一例としてぜひご参考にしていただけますと幸いです。

本業として時計店を開業

会員さんの中には先代の時計店を引き継いで、修理の技術を高めるためにご入会いただくことも少なくありません。今回ご紹介するケースは極めて珍しいためご紹介します。

主にセイコーやオメガを独自のルートで仕入れており、自分でメンテナンスをして出品しているそう。

入会したきっかけは「先生や他の会員さんと情報を共有しあい分からない箇所などを補完したい!」という思いから。

現在もフォローアップライブや会員限定のコミュニティで時計修理の技術、知識を高めています。

そんな会員さんの時計店を取材させていただき、YouTubeにUPしています。

物販の柱として時計を販売

こちらの方は元々物販で独立しており、その中で商品、ジャンルを増やしたいというきっかけで初めは独学で時計修理を学び始めました。

ですが、調べても時計修理に関する情報は全く出回っていない状況。更に出回っていたとしてもその情報が本当に正しいのか判断する術がなく、困っていたところご入会いただきました。

現在では主に国産からスイス製アンティークを仕入れて修理、その後、販売することで物販の新しい収入の軸として機能しているそう。

物販を行う際にアドバイスをしていたのは、いろいろなブランドに手を出すのではなく、1つ、2つとブランド、メーカーを絞ること。

なぜかというと全ての時計を修理することは極めて難しいです。時計修理歴約30年の私でもまだ分からない仕組みは存在しますし、新しい機種も生まれ続けています。

なので、ある程度ジャンルを絞る、これを徹底して販売をすることで利益を獲得することに成功しました。

副業として電池交換をして販売

元々、時計修理を副業として取り組みたいという目的でご入会いただきました。

その後、主にクォーツ時計の電池交換などの簡単なメンテナンスに絞って修理、作業を行うことで利幅は少ないですが確実に売上を作ることに成功。

忙しい生活を送っている中でもスポットで時間を作り、作業を行うことができるので、副業に適しているとおっしゃっていました。

また、今後はより修理技術が必要な中古時計を仕入れ、修理から販売までを行いたいとのご連絡をいただいているので陰ながら応援させていただいています。

その他にも時計修理技能検定の1級から3級までを取得された方などなど…さまざまな方がいらっしゃいます。

オンラインウォッチアカデミーは通信教育だけではなく、リアルイベントやコミュニティ、随時更新されていく動画コンテンツなど…他では視聴、体験することができないコンテンツが目白押しです。

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少しでも興味がある方はぜひこちらから募集要項をぜひご確認くださいね。


この記事はオンラインウォッチアカデミーの講師である藤本が監修しています。

藤本信和

一級時計修理技能士。1973年東京都生まれ。
大学にて家具デザインを専攻、卒業後ヒコ・みづのジュエリーカレッジ
ウォッチメーカーコースに通い、時計修理の世界へ。

時計店ではあらゆる修理・受付販売などに携わり、
その後東京のヒコ・みづのジュエリーカレッジにて講師として10年間で、
学生とキャリアスクールの社会人約600人に教える。

21年4月より東京都千代田区飯田橋に自身の工房、Foliot(https://foliot.co.jp/)を構える。
好きな時計はROLEX。趣味はカーレース(軽自動車の耐久レース)